†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨
☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨



「待たせたな。さぁ、始めようか」

「何処に行ってたんだよ」

「ちょっとな。覚悟は、出来たか?」

「そんなの聞くまでもねーよ。」




ジッと瑞姫が居る風の中心を見つめる。

その瞳には、迷いや恐怖は感じ取れない。




「手筈通り、私があの空間を切り裂く。だが、私の力を以ってしても切り裂けるのは一瞬だ。良いな、迷わず突っ込め。」

「分かってるよ。」

「何としても、瑞姫を助け出せ。」

「言われなくても、そうする。それよりも、あんた一人で大丈夫なのかよ。」

「なめるなよ、これでも現役の王だぞ。それに・・・そろそろだな。」

「?」




白夜の言葉の意味が分からず、眉を顰めると

冬夜のいる上空よりも少し下の方で、空間の歪みを感じた。

一瞬緊張が走ったが、それが馴染みのあるもの達の気配だと感じて

ホッと安堵する。

< 293 / 391 >

この作品をシェア

pagetop