†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
白夜が、瑞姫を救い出す方法として教えてくれた言葉。
意識を失い、こんなに衰弱しているのに
血を吸ってしまったら、本当に死んでしまうんじゃないか。
確かに、今の暴走は止められるかもしれない。
だけど・・・だけど・・・
どうすれば良い・・・俺は・・・
抱きしめていた腕を緩め、彼女の顔を見つめる。
時折、苦しそうに声が漏れ出ている。
その首には、自らの爪で引っ掻いたのか
もがいた様な痕がうっすらと残っている。
「瑞姫・・・俺は・・・」
「・・・に・・・げ・・・て・・・」
「っ!!」
戸惑いながら、首筋に残った痕を指でなぞった瞬間
瑞姫の口から風にかき消されるような、か細い声が聞こえた。
こんなになっても、お前は・・・
どうしようもなく愛しくて、愛しくて
もう一度抱きしめる。