†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


そうして、最期の日が来た。

千景は自分の手は汚さず、白夜さんに咲耶さんを殺す様に命じた。

千景を貶めようとしたとして、咲耶さんを犯罪者にして。



城の地下牢。

白夜さんは、千景に咲耶さんと二人きりにして欲しいと頼んだ。

しかし、予定通り刑は処せられる。




「咲耶。」

「何も言わないで。あなた、今までありがとう。冬夜と瑞姫ちゃんの事、守ってあげてね。」

「・・・愛してる。お前だけだ。」

「はい・・・。」




咲耶さんの最期は笑顔だった。

それとは裏腹に、白夜さんは咲耶さんを抱きしめ

数時間だけ、彼女の前で泣いた。

だが、地下牢からでた瞬間から千景の操り人形と化した。

千景の思うように動き、指示をだし、千景の動きには一切口を挟まず。



ただ、千景に悟られないように

裏では密かに、千景の陰謀を探った。

咲耶さんの意思を守るために。この魔界を救うために。


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