†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


そして、暫くして千景の本当の狙いが判明した。

数年前に白夜さんの父親が手に掛けた筈の、零士の体が

冷凍保存され、森の奥にある古城に安置されていたのだ。



つまり千景は瑞希の力を使い、彼が求めていた力の世界を作り

零士を殺した復讐をした後、零士を甦らせようとした。



これが、千景の本当の狙い。



この真実を突き止めるために

どれだけの命を犠牲にしてきたのか。

そして、この茶番劇に終止符をうつ絶好のチャンスが

瑞姫ちゃんがこの世界に来た時だった。

千景の気が瑞姫ちゃんに向き、周りが手薄になったから。




「これが全てだ。冬夜、お前には私の血を通して少しビジョンは見えていたな。」

「あぁ。母さんの最期だけな。」

「・・・そんな事って・・・じゃ、俺の・・・蜜瑠は・・・」

「それの事だがな。おそらくは、お前の心が蜜瑠と共に居たいという気持ちが自身の瞳の色を変化させたのではないかと思っているんだ。」

「俺が、そう願ったと?」

「そうだ。蜜瑠には、本来そんな力は無かったからな。」



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