†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子



「は、ぁ・・・」

「このまま、シてもいい?」

「とう、や?」

「欲しい・・・瑞姫が。瑞姫の全てが欲しい。」




どうしてだろう。

瞳は紅く輝いていないのに、瞳に炎が灯ったみたいに

赤く温かなものが見える気がした。



なんだか、それが嬉しくて

本気で私を欲しいと言ってくれる、彼が愛しく感じて

思わず自分から彼の首に両腕を絡ませた。




「うん。私も・・・冬夜が、欲しい。」

「クスッ・・・それって、俺の血だけ?それとも俺自身?」

「もちろん。あなたの全てが欲しい。」




ちょっと意外、みたいに一瞬だけ目を見開いた彼だけど

直ぐに、妖艶が笑みを浮かべて私の視界いっぱいに彼の顔が近づいてくる。

< 324 / 391 >

この作品をシェア

pagetop