†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
昼を過ぎ、夕方が近くなった頃それは来た―――――――――
「月ノ瀬さん。一息つきましょう。ジュース、何がいい?」
「ありがとうございます。じゃぁ・・・ミルクティで。」
「了解。ちょっと待っててね。」
競技が残り少なくなったのか、保健室の出入りする生徒も居なくなった頃
保健の先生が気を利かせて、私にジュースを奢ってくれるという話になった。
1人、保健室でボーっとしていると
コンコンと扉が叩かれる。
「は~い、どうぞ。」
「へぇ~、君が巫女姫か。」
“ 巫女姫 ” と言われるのには慣れている。
今日1日でさえ、何度聞いたとこか。
呆れるほどだ。
でも、入ってきた人物を見て私は身を強張らせた。
背がすらっとしていて、鼻筋も通った色白の美男子。
冬夜や颯斗さんにも負けないだろう、その美貌。