†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
スーッと瞼を下し、そして誰にもわからないように静かに息を吐く。
そして、次に瞼を開けると
ニコッと口角を上げ微笑み、冬夜さんを見る。
「お断りします。私は、特別なんて欲しくない。」
「瑞姫ちゃん。冬夜は今まで誰も学園の薔薇には選んだことは無いんだ。」
「そうだよ、姫ちゃん。王子が初めて、君が欲しいって言ってきたんだから。」
姫の次は、王子。
紅寧ちゃんのあだ名のつけ方って・・・。
まぁ、それは置いといて。
「だとしても、私には学園の薔薇なんて興味も何もない。ほかの誰かを当たってください。」
「お前、それ本気か?」
「はい・・・お話はそれだけですか?なら、私はこれで失礼します。」
深いアメジストの瞳に見詰められ、一瞬心が揺らいだけど
ここで曲げてしまえば、平穏な学園生活が得られることは無いだろう。