†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
『冬夜、俺だけど。入っていい?』
やっぱり颯斗だ。
全く、何なんだよ。
「何?急ぎの用事?」
『そうなんだ。ちょっと、相談したくてね。』
「・・・入れ。」
そう言うと、ちょっと遠慮気にドアをゆっくりと開け
部屋に入ってくる颯斗。
「どうかしたのか?」
「うん。来月、転校生が入ってくるんだ。」
「それが、どうかしたのか?」
「人間なんだよ。」
颯斗の言いたいことが分かった。
ヴァンパイアなら、いつこの学園に入ってこようが不思議はない。
しかし人間は別だ。
来月、と言うことは12月。
こんな時期に転校してくる奴なんてそうそういない。