†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第28夜.悪魔の呼出し
「ソイツの詳細は分かっているのか?」
「まぁ。名前は、藤ヶ谷紫貴(ふじがや しき)16歳。」
颯斗から聞いた、ソイツの詳細はこうだった。
5歳の頃に、両親は交通事故で他界。
以後、祖父母に引き取られ育てられたが、今年の夏に祖父が他界。
当時、白凰学院高等部に通っていたが金銭的に通学が出来なくなり
全寮制かつ実家にも近いこの玄洲学園に編入希望。
編入試験の成績は、首席クラス。
至って、怪しいところは無い。
白鳳学院は高額な学費が必要で、主に金銭的に裕福な家庭が通う学校だ。
稼ぎ頭である、祖父が他界してしまったのであれば
本人がバイトなどをしても、手に負える額ではないだろう。
ならば、この時期に転校するのも納得がいく。
だが―――――――
「男か。編入は構わない。だが、瑞姫とは別のクラスにしろ。」
「それが・・・今、瑞姫ちゃんのクラスしか空きがないんだ。」
「どうにしかしろ」
「じゃ、瑞姫ちゃんを特Aクラスにいかせる?」
「っ、それは・・・」