†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
夕方、授業が終わってから屋上に上がった。
そして、慶仁さんに電話を掛ける。
何度目かの呼び出し音の後、受話器が取られた。
「慶仁さん?瑞姫ですけど。」
「やぁ。どうしたんだい?」
あれ?何かがおかしい。
いつもなら、鬱陶しいくらいに聞いてくるのに。
「慶仁さん、具合でも悪いですか?」
「そんな事はないよ。瑞姫こそ、元気かい?」
「はい・・・」
気のせい、かな。
もしかしたら、奥さんとか近くに居るのかもしれないし。
「それで、今日はどうしたんだい?冬夜君と喧嘩でもしたのかい?」
「いえ、そうではなくて。ちょっと相談があって。」
「相談?」
「はい。その・・・力の抑え方を。」
「抑える必要はないんじゃないかな。」