†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


夕方、授業が終わってから屋上に上がった。

そして、慶仁さんに電話を掛ける。

何度目かの呼び出し音の後、受話器が取られた。




「慶仁さん?瑞姫ですけど。」

「やぁ。どうしたんだい?」




あれ?何かがおかしい。

いつもなら、鬱陶しいくらいに聞いてくるのに。




「慶仁さん、具合でも悪いですか?」

「そんな事はないよ。瑞姫こそ、元気かい?」

「はい・・・」




気のせい、かな。

もしかしたら、奥さんとか近くに居るのかもしれないし。




「それで、今日はどうしたんだい?冬夜君と喧嘩でもしたのかい?」

「いえ、そうではなくて。ちょっと相談があって。」

「相談?」

「はい。その・・・力の抑え方を。」

「抑える必要はないんじゃないかな。」


< 366 / 391 >

この作品をシェア

pagetop