†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


怖い。

見た目は5,6歳の少年だ。

なのに、この気配。この殺気。

これは、あの時保健室で感じたものと同じ。




「雪乃さん。その子は危険だわ。早く離れて。」

「何を言うの?この子は私の息子よ。あなたこそ、ココから出ていきなさいっ」

「・・・息子?」




何言ってるの?

あなたと慶仁さんの間には、息子どころか子供はいないのに。

騙されてるの?




「お母さん。お姉ちゃんにそんな事言ったら可哀想だよ。」

「優しい子ね。」

「お母さん。お姉ちゃんと、ちょっと話をしてくるね。」

「気を付けるのよ。息子を傷つけたら、許さないからねっ」




息子と呼ぶ少年に対する優しい母の声音と

私に対する態度の違いに、改めてショックを受けてしまう。


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