†*†ヴァンパイア学園†*†  巫女姫×王子


そうらしいな、ってどういうこと?

長く眠りすぎたせいで、記憶が混乱しているのか

それとも、本当に忘れてしまったのか




「どういう・・・」

「あいつは、俺を甦らせるために自分の全ての血を俺に飲ませようとした。」

「全ての血を?そんな事をしたら」

「だけど、俺を目覚めさせるには足りなさ過ぎた。だから、この有り様さ。」

「・・・」

「記憶も、容姿も、力も。どれをとっても、中途半端。」




呆れたように、溜息を一つ吐くと

私のすぐ横までスッと移動し首元に鼻を近づける。




「ん~、やっぱりいい香りだな。」

「ちょっと、やめ」

「お前の事は、千景の血の記憶から少しだけ知っている。」




血の記憶。

千景から聞いたのではなく、血の記憶から??

千景は、死んでしまったのだろうか。


< 374 / 391 >

この作品をシェア

pagetop