†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
そうらしいな、ってどういうこと?
長く眠りすぎたせいで、記憶が混乱しているのか
それとも、本当に忘れてしまったのか
「どういう・・・」
「あいつは、俺を甦らせるために自分の全ての血を俺に飲ませようとした。」
「全ての血を?そんな事をしたら」
「だけど、俺を目覚めさせるには足りなさ過ぎた。だから、この有り様さ。」
「・・・」
「記憶も、容姿も、力も。どれをとっても、中途半端。」
呆れたように、溜息を一つ吐くと
私のすぐ横までスッと移動し首元に鼻を近づける。
「ん~、やっぱりいい香りだな。」
「ちょっと、やめ」
「お前の事は、千景の血の記憶から少しだけ知っている。」
血の記憶。
千景から聞いたのではなく、血の記憶から??
千景は、死んでしまったのだろうか。