†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
銀縁の眼鏡を、クイッと人差し指であげ
冷たい視線を私に向けた。
操られていない?
自分の意志で、零士の傍に居るの?
人間である紫貴が―――――――――
「その顔は、信じられないって顔だな。」
「だって・・・」
「だが本当だ。俺は、こいつを操ってるわけじゃ無い。」
「でも学園に忍び込んできた時は、確かに紫貴からあなたの気配がしたわ」
「あぁ、あれか。俺は紫貴の目を通して見たり意識を飛ばしたり出来るからな。」
へぇ~、そんな事ができるんだ。
ヴァンパイアの力について、まだまだ知らない事が多いな。
そう単純に納得してしまった。
もう少し、用心深くするべきだったのに。
そうすれば、あんな事にはなっていなかったのかもしれない。
このことを後悔するのは、もう少し後の事。