†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
私が自分の力を制御できるようになれば
冬夜達にも、迷惑を掛けることは無くなる。
そんなウキウキした気持ちで、私は実家を後にした。
だから、この時
零士の思惑には全然気づかなかった。
私が帰った後に彼らが話していた事なんて
何一つ―――――――――
「彼女、大丈夫ですかね?」
「あぁ。あの女は、ヴァンパイアの知識が少なすぎる。だからこそ、使える。」
「確かに、俺達を前に警戒心が無かったですね。」
「俺にとって最後の機会だ。これを逃すことは出来ん。」
「零士さん。俺、あなたの為なら何でもします。死ねと言うならそれすら構わない。」
「頼もしいな。」
零士は、千景がいる滝の洞くつの方に目線を向け
静かに呟く。
「千景。俺が、必ずあいつを殺してやる」