†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第30夜.秘密の特訓
☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨
☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨*☨
「藤ヶ谷 紫貴です。よろしくお願いします。」
一週間後、彼は私のクラスに転入してきた。
眼鏡をかけ、すました顔で。
もちろん、私たちが知り合いだとは誰も気が付かない。
それよりも冬夜並みの、美貌の持ち主である紫貴に
クラスの女子達は、ざわつき色めきたっている。
「よし、藤ヶ谷の席は坂井の後ろだ。」
「はい。」
坂井くんは、教室の1番後ろの通路側だ。
その後ろってことは、私とは真反対の位置にある。
私は窓側。
しかも、私の右隣は蒼生くんだから
そうそう彼の様子を見ようとしても、出来ない。
学園内で会えると、簡単に考えていたけど
案外、誰にも気づかれずにっていうのは難しいかも知れない。