†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
どうすれば、紫貴とふたりきりになれるか考えていると
「どうしたの?姫。なんか難しい顔してる。」
と蒼生くんから声がかかった。
ヤバい。
考えが顔に出ていたのかな?
あわてて取り繕ってみる。
「あ~、いや。彼、綺麗な顔してるなって思って。」
「彼って、あの転校生?」
「そう。だって、彼このクラスに入ってくるってことは人間でしょ?なのに、整った顔してて綺麗だよね。」
「・・・その言葉、冬夜先輩の前では言わないほうがいいと思うよ。」
苦笑しながら、そんなことをいう蒼生君。
普通に彼の顔に対して思ったことを口にしただけなのに
なんで冬夜に言ったらダメなんだろう。
冬夜も、彼がこのクラスに入ることは知っているし・・・。
まぁ、とにかくなんとか蒼生君に気づかれなかったみたいだしいいか。
「あとで藤ヶ谷に、学校を案内してほしいんだが・・・」
そんな先生の声がかかった瞬間、我先にと女子生徒が手と声を上げはじめる。