†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
驚いた二人が、一斉に私を振り返る。
まぁ、なんとなくそんな反応が返ってくることは分かっていたけれど。
実際に起きると、自分自身でも変な気分になる。
出来るだけ、他人と関わらないようにしてきた私だから
率先して転校生を案内するなんて、無かったことだ。
「なんか、私変なこと言った?」
「いや・・・なんて言うか、姫がするなら俺も一緒に行くよ」
「案内くらい、私ひとりで大丈夫だよ?」
「本当にひとりで大丈夫?姫ちゃん」
「平気だって」
二人に笑顔で返していた。
だって、二人がついてきたら意味がない。
私は、紫貴に用事があるんだ。彼と二人っきりにならなきゃ話せない。
「じゃ、頼んだぞ。月ノ瀬」
「はい」
「あいつの気配、特に問題ないから大丈夫だと思うけど・・・何かあったら、すぐに呼んで」
「ありがと。蒼生くん」