†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
男から視線を外さず
警戒しながら、後ろへ一歩づつ後ずさる。
でも私が一歩後ずさりすると、それに合わせるように
男もニヤニヤしながら、一歩前に出る。
だから、彼との距離が変わらなくて・・・
しかしそれも長くは続かなかった。
後ずさりを何度かしたとき、足に堅いものがあたった。
ちらりと足元を見ると、それは木の根っこ。
ふと上を見ると木の葉生い茂り、風になびいている。
しまった・・・
そう思ったけど、もう遅かった。
「もう後ろへは、行けないよ?さぁ、大人しくしなよ。」
待っていたかのように、舌なめずりをして
一歩、また一歩と私に近づいてくる。