†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
助けを呼ぼうにも、この学園は夕方以降外出禁止だし
私が寮を出たのは21時過ぎだから、きっと今は22時を過ぎている。
こんな時間に、寮長の許可を得て外出する人なんていない。
警備員が運よく、このあたりを見回りしてくれていれば別だけど。
やっぱり、ここは一人でなんとかするしかない。
「来ないで。」
「無理だね。こんないい獲物目の前に、何もしないで行くなんて・・・」
右手の親指を下唇にあて、妖艶に微笑む。
あれ、今目が赤く光ったような。
なんなの、この人・・・もしかして、人間じゃない?
「来ないでったらっ」
シャンッ!と神楽鈴と投げつけ、男が引いた隙に逃げようと考えた。