†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
男は、明らかに動揺し、怯えたように体を震わせる。
「冬夜様?!・・・え、でも契約の印はどこにも・・・」
私の手を放し、冬夜さんの方に向き直る男。
さっきまでの余裕たっぷりな笑みはどこへやら、額に汗を浮かべ
冬夜さんを見つめる。
「印ね・・・今は見えないだけ。けど、そいつは間違いなく俺のものだ。」
“ 俺のもの ”そういった瞬間、冬夜さんのアメジストの瞳が紅く輝いた。
すると、男はビクッと肩を震わし
「そう、でしたか・・・すみませんでした。」
と深く冬夜さんに頭を下げて、逃げるように去って行った。