†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
私は、目をパチパチさせて彼の唇が押し当てられた額に
そっと手を置いた。
「もう、寝ろ。」
「え・・・ぅん。」
不思議だ。
彼にそう言われると、急に睡魔が襲ってきたみたいに
瞼が重くなってきた。
視界が真っ暗になる寸前、私は抱き寄せられたような気がして
温かい何かに包まれた。
初めてだ。新月の夜、こんなに穏やかな気持ちで眠れるなんて。
なんだか懐かしい――――――
この香り、この温もり。
いつだったか、いつも傍にあったような気がする――――――――
「安心しろ。お前は、俺が必ず護るから。」