†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
最初は断っていたけれど、ヒロや蒼生君に「学園の薔薇として自覚しろ」
なんて言われちゃうし。
挙句の果てには、冬夜さんから「また、襲われたいのか」と怒りのこもった声。
確かに襲われたくない。
でも私の血が、冬夜さんの言葉通りヴァンパイアにとって
唯一無二の存在だとしたら、襲われない保証はない。
例え、契約の印があったとしても―――――――――――
ソファから立ち上がろうとしたら、隣からパタンと本を閉じる音がした。
「今日は、俺が送る。」
「え、冬夜先輩が?」
「いいの?」
「あぁ。」
スッと立ち上がると、扉の方に歩く彼。
私は、彼の背中を追うように生徒会室を出た。