†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
その場所から、離れなければいけないのに目が離せない。
冬夜は、何をやっているの?
暫くして、冬夜が女の人の首筋から顔を上げた。
月明かりに照らされた彼の口元は、赤く濡れている。
あ・・・血を、血を啜っていたんだ・・・
そ、か・・・彼はヴァンパイアだもの、ね・・・そうか・・・
やっと、体が動いた。
足元がふらつきながら、私は来た道を歩いていた。
ふっ・・・うぅ・・・
涙が、ひとつ零れ落ちる。
これは、一体何の涙?
怖い・・・悲しい・・・辛い・・・
どれも、違う気がする。
でも胸が苦しい。締めつめられるよう―――――――