†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
颯斗さんは、あの時あの場所にいて私の力で消してしまうところだった。
その時、冬夜は・・・冬夜は・・・
「冬夜は、綺麗な女の人の血を吸ってたじゃない・・・」
「だからなんだ。俺達は、ヴァンパイアだ。血を吸うのが当たり前なんだよ。」
そんなの、分かってる。
私が言いたいのは、そんな事じゃない。
私は・・・私は・・・
「颯斗がそんなに良いなら、連れてきてやる。」
「っ、冬夜・・・」
シーツをギュッと握り、喉まで出かけた言葉を飲み込む。
冬夜は一瞬、目だけを私に向けたけれど
何も言わないと分かり部屋を出て行った。
・・・言えない。私は、彼ら以上に化け物なんだ。
だから、あの言葉は私の中に仕舞い込もう。