†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
第10夜.真夜中の告白
颯斗さんに連れられて来たのは、学校の屋上だった。
「うわぁ、綺麗な星空。」
「でしょ?」
星に手が届くかな、なんてバカなことを考えながら
手を大きく広げて上にあげてみる。
そんな私がおかしかったのか、颯斗さんはクスクス笑いながら
近くのベンチに腰かけた。
「俺の、目ね。昔は両目とも、イエローグリーンだったんだ。こうなったのは、10年前。」
「え?」
いきなりの告白に、戸惑ってしまう。
でも、途中から目の色が変わるなんてことがあるんだろうか?
「俺には婚約者がいたんだ。彼女の名前は、蜜瑠(みつる)。マリンブルーの瞳をした笑顔の素敵な人だった。」