†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
マリンブルーの瞳・・・それに、だったって。まるで、今は居ない人のよう。
彼女は今どこにって聞きたいけれど、話の腰を折るのはよくないと思い
颯斗さんの隣に腰掛け、話の続きを待った。
「彼女は俺より3つ年上で、いつもお姉さんぶって口煩かったんだ。だけど、一緒にいると自然と笑っていて居心地良くて・・・気が付いたら、彼女を目で追っていた。」
幼いけれど、ちょっと小生意気な颯斗さんと、傍で笑ってる蜜瑠さん。
なんだか目に浮かぶようだ。
「少しして自分の気持ちを蜜瑠に伝えたら、私達婚約者同士なのに変なのって笑われた。けど、彼女も好きって言ってくれて嬉しかったの覚えてる。」
颯斗さんも当時の事を思い出したのか
空を見上げながら、とても懐かしそうな優しい顔をしていた。
けれど次の瞬間、クッと眉を顰め辛そうに息を吐いた。
「だけど10年前、彼女の村がハンターに襲われた。俺も蜜瑠も、ちょうどその場にいてハンターに狙われたんだ。」
「ハンターって?」
「ヴァンパイアハンター。対ヴァンパイア用の武器を持つ唯一の組織さ。」