†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
「俺は、その場で灰になるはずだった。けど、それを止めたのは蜜瑠だった。」
「蜜瑠さんが?どうやって?」
「蜜瑠は・・・自分の命を使い、俺の傷口を治したんだ。」
「命を使って?」
それって、まるで私の力みたい。
自分の命を削り、他の者へ生気を与える力。
「俺は、早く逃げろって言ったんだけどな・・・あいつは聞かなくて。俺がいない世界なんて、生きていても仕方ないなんて言うんだ。」
颯斗さん、泣いてる?
声が少し震えているみたいだった。
彼は顔を隠すように腰を曲げ、両手を組んでソレを額に置いた。
「俺の傷口が塞がった時には、蜜瑠は力を使い果たしていた。なのに、最後まであいつは笑っていたんだ。」
「颯斗さん、もういいです・・・」