†*†ヴァンパイア学園†*† 巫女姫×王子
きっと、何度も蜜瑠さんに止めるように言ったんだろう。
だけど蜜瑠さんは、颯斗さんを失いたくないという思いで
力を注ぎこむことを止めなかった。
2人とも、心から愛し合っていたんだ。
だから、お互いがお互いを思いあって・・・
颯斗さんの苦しさが、辛さが、悔しさが伝わってきて胸が痛む。
もちろん、私の感じた痛みなんて颯斗さんに比べれば
ほんの些細なものなのかもしれないけれど・・・。
「蜜瑠の身体が光になって消える瞬間、声が聞こえたんだ。泣かないで、私はいつも颯斗と一緒にいるからって・・・次に気が付いたときには蜜瑠は居なくて、左目だけがマリンブルーになっていた。」
なんて声を掛けたらいいのか分からない。
ただ、涙が止まらなかった。
「ごめんね。泣かせるつもりは無かったんだけど。」