本物の愛をちょうだい。
「いい加減にしろ。
美亜が愛人の娘だろうが
関係ねえから。
別になんの支障もねえ。」


オーナーがヒヨリって女に怒ってる。


でもさ…事実だよ。


アタシは汚れてる。



「フフっ…
美亜ちゃん、アタシ忠告したわよね?
雪夜の為に此処から出てけって。
でもあなた図々しく、部屋まで借りてるのね。」


「ヒヨリ、帰れ。」


「雪夜、随分この子庇うのね。
じゃあ、もうひとつ教えてあげるわ。」


もう…ひとつ…?


ヒヨリはアタシの目の前に来てニヤリと笑った。


全身鳥肌がたつ…


何…


「私の名字はなんでしょう~」


「は?」



「しば…さき…」


「聞いたことあるんじゃないかしら?」


聞いたことある。



アタシが愛人の娘だとわかったあの日…



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