本物の愛をちょうだい。
雪夜side


「雪夜さん、美亜帰って来ませんよ。
家にも居ないし。
携帯も出ない。」


「探さなくていいの?
ユッキー!!」


頭ん中がぐちゃぐちゃだ。


美亜が愛人の子って言うのは気にならない。


俺だって、親に捨てられたし。


別に関係ない。


ただ、美亜が柴崎と血が繋がってるなんて…


「オーナー、どうすんのさ。このまま帰ってこないかもよ!!
何で探しに行かねえんだよ!!」


「わりい…」


「雪夜さん。
一体何を悩んでんすか?
オーナー、あのヒヨリって女とどうゆう関係なんすか?」


「…アイツは…
ヒヨリは、元カノの妹。」


「元カノ…」


「つまり美亜は、元カノと血が繋がってたっつうこと。」


柴崎のぞみ。


俺が初めて好きになった女。


もう、何年も前になるが
俺には過去1人だけ
彼女がいた。



のぞみの妹がヒヨリ。



で、更に愛人の子が美亜。


のぞみは父親に似てた。


だから美亜も似てたのか。

のぞみに。


< 104 / 283 >

この作品をシェア

pagetop