本物の愛をちょうだい。
俺は、学校を早退した。


「コラアッッ!
店のもん勝手に飲むな!」

「いいじゃんか~ケチ。」

「んだと!?
暇なら手伝え!バカタレが!」


バコッと頭をどつかれた。

タオルを頭に巻いて、
色黒で体格もよくて、
ピアスだらけのオッサン。

オッサンって言っても
まだ38ぐらい。


濱田 達夫ハマダタツオ


親に捨てられて、施設にいた俺を達夫さんが引き取ってくれた。


ラーメンはすっげえ旨いのに何故か客があまり来ないラーメン屋が俺の家。



「なあ、達夫さん~
晴樹とのぞみが仲良くしてるとすっげえイライラするんだけど、何でだと思う?」


「ブッッ…」


人が真剣に話してんのに
このオッサン吹き出しやがった。


何なんだよ…




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