本物の愛をちょうだい。

変化

バイトを始めて、数ヶ月がたつ。


「うん。完璧じゃん。」


「お~美亜。
出勤前なのに店でなにしてんだあ?」


「ん~暇だったから、
店の掃除。」


「お前が…掃除…。
アシタは雪か!?台風か!?」


「失礼な。
アタシが掃除してたらおかしい?」


「だってよ、
今まで掃除しろって言ったって、暇じゃねえとか言ってやらなかっただろ。」


まあ。
掃除なんかアタシが一番嫌いなことだからね。



けど、さ…
なんかアタシにとって大事な居場所だし。


「アタシにできることないかな…なんて…
悪い?」


「悪くねえ。
全然…お前成長したな!!」


ガシガシと頭を撫でられた。


「痛いから…」


「バイト好きか?」

「嫌いじゃないよ。
てゅか、この店好きだよ。」


「……ッッ!!」


オーナーは、一瞬驚いた顔をしてその後、すごくニヤケた。


「にやけないでよ。」


「いや、店が好きだ。
なんて言ってもらったことねえし。
なんか、美亜の口からそんな言葉が出るなんて…」


「アタシのことどんな人間だと思ってんの… 」


「ん~基本的に興味ないことは一切ヤル気にならないだろ?
それと、美亜はあんまり感情を言葉にしないし、
そんな風に店の為にとか絶対言わないだろ。」



「……まあ。確かに。
けどさ、やっと楽しいこと見つけたんだよね~。」


「そっかそっか~。
いやなんか嬉しいぜ…
バイト雇ったかいがあった。」


今度は、ポンポンと頭を優しく撫でられた。



なんだろ。
こうやってされんの慣れてるのに…


オーナーにヤられると、
心がほかほかする。


変なの。



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