本物の愛をちょうだい。
夜、今日もredroseには沢山の客が来ている。


昨日休みだったから、
今日は忙しくなるな~。


「あ、美亜ちんそっち終わったらグラス片付けて~」

「了解。」


多分、今までのMAX働いてる気がする。



「こんばんは~
雪夜いるう?」


あ…この女…


「あの時の…」


初めて此処に来た時、
オーナーとヤってた女。


むせかえるくらいの甘い香水の匂いでわかった。


「アンタ、あん時のガキ。」

覚えてたのか…


「オーナーなら、カウンターに居ますよ。」


「へえ~
アンタ、ここの店員なんだ。



「はい。
じゃ、アタシ仕事忙しいんで。」





あー鼻が曲がる。
店じゅう甘ったるい匂いがするよ。


「おー、結衣。」


「雪夜~最近相手にしてくんないから来ちゃった~」

猫なで声を出して、
オーナーに上目遣い…


さっきの態度と大違いだね~


「美亜ちーん。」


「へ?」


「顔。顔怖いよ~」


「え?」


「結衣さん、相変わらずオーナーにべったりだな~
もしかして、嫉妬ー?」


「は?
バカじゃないの…。」


嫉妬とかあり得ない。


仕事…仕事…



今は仕事に集中だ。




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