本物の愛をちょうだい。
「おはよう~」



「おはようじゃねえ!!
どんだけ遅刻するんだよ!」


「き…清。」



清が黒いオーラで仁王立ちしていた。



さすが元ヤン…


「ったく、次遅刻したら
…」


「したら?」

怖い…

妙にニヤついてる清が怖い…



「まあまあ、しょうがないじゃん?
美亜ちん、恋の病だから~」



「なッッ…龍!
変なこと言わないで!」


「恋だあ?
お前、この間晴樹さんにコクられた時、好きとか信じてないっていってなかったか?」


「だからなかなか気づかなかったんじゃない~?
ま、気づいたみたいだけど。」



「へえ~
美亜が恋する乙女か。
って、男出来たのか!?」


「オーナーだよん♪
オーナーに片思いだよね~。美亜ちん。」


「なーッッ///」


オーナーに聞かれたらどうすんの!!


バカ龍…



「雪夜さんが好きなの?」


「あーうるさい!
仕事に集中してくださーい~」


あーもう…


こんなにすぐ知られるとは…



バカ龍ッッ!!





「美亜!!」


「ぎゃああッッ!!」


「ッッんだよ…
オーナー様を化け物扱いすんな。」


だって急に現れるからじゃん!!


「ヒカル来てるから、カウンター行けよ。」


うわ~
龍も清もニヤニヤしてるし…


「おい、美亜?」


「へ?」


「顔、真っ赤だけど、マジで熱じゃねえよな?」


そう言って、おでこをくっつけてきた。


ヒイイイ~ッッ


そんなことしたらもっと赤くなるだろうが!!


本当に熱出そう…


「だ…大丈夫だから。」


「そうか~?
ま、無理すんなよ。」


ポンポンと頭を撫でられる。


ふっ…
やっぱりこれ好き、



カウンターに行くと、
ヒカルがいた。


「美亜~久々だな。」


「そうだね。」


ん?
ヒカルの左手指輪。
ついてたっけ?


「あ~これか…
俺さ、結婚するんだ!」


「…はあ?」


「彼女と正式に結婚する!!」


「そ。」


「それだけかよ…
ショック受けたりしねえの?」


「別に…」


「相変わらず冷たいな~」

「じゃ、関係も終わりだね。」


「あっさりかよ!!
まあ…俺もけじめつけることにした。
赤ん坊産まれるしな。」


「ヒカルが父親とか大丈夫かな~」


「大丈夫だっつの!!
俺は、マジで家族大事にするから。」


お~!
ヒカルが真面目に見えた。


「おめでとうね。
大事にしてあげて。」


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