本物の愛をちょうだい。
夜…


ふたりして、バイトを抜け出して
翼のアパートに来た。



「翼さーん、眠い。
だいたいいつ終わるのよー」


「いつかしら…
アンタ相当料理のセンスないわね…」


う゛…
アタシもそう思う。



明日のメイン…
バースデーケーキの作成に取りかかって3時間。


失敗した数3個。


翼に言われた通りに、作ったけど…


何度やってもうまくいかない。


砂糖と塩間違えるわ…


スポンジはカチカチになるわ…


「あーもう嫌~」


ピンポンピンポンーッッ!!


その時、インターフォンが鳴った。



「あら、誰かしら?」



「うまくいってるか?」


玄関からやって来た
人相が悪い…


「カオル!!」


「カオルさんどうしたの?」


「翼からケーキ作りするって聞いたから心配になってな。」


相変わらず、迫力がある。


「てか、心配って?」


「だってコイツ菓子作りなんてしたことないと思うから。」


へ…


翼を見ると、逃げようとしている。



「翼!!
最初から言ってよお!!!」


「キャアッッ
生意気娘がいじめるッッ」


キャアじゃねえよ…


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