イケメン俺様君のお姫様☆

初めての彼氏

「そうだよ?…まあ一応不良校。
全然そんな感じはないけどな。
あ、言っとくけど、女子は1人もいないよ」



そう言ったのは奏汰君。



今はもう学校も終わって、
みんな寮に帰って来ている。



私が由梨にこの学校のことを
メールしている途中、その内容を
声に出していたみたい。


奏汰君はそう教えてくれた。



一応か…。


そうだよね、不良みたいな
見た目の人はいるけど、
みんな優しいもんな。



それにしても、女子いないの!?



…今日は見かけなかったけど、
まさかいないとは思わなかったな…。



「そうなんだ。…女子、いないんだ」


私は呟くように言った。



「何お前…。知らなかったのか?」



さっきまで雑誌を読んでいた
奏汰君は、いつの間にか
ベットに座っている私の
真横に来ていた。



「……う、うん…。私、そんなこと
親から聞かされてなかったし…。
ここが不良校だってことも、
知らなかった…」



っていうか…近いんですけど…。



「あ?何も聞いてなかったのか。
それなのに簡単に転校してきたのか」



うーん。だって…。




「両親が勝手に決めちゃったんだもん…」



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