イケメン俺様君のお姫様☆
「行くぞ」



奏汰は何もなかったかのような
ポーカーフェイスで
ドアを開けた。



私はただ、その後ろ姿を
見つめていた。



「…おい。真央?」



「…あ、ごめん!…」




奏汰に名前を呼ばれ、私は我に返った。



そして急いでカバンを持つ。



「行こ!」


「ああ」



私たちは一緒に学校へ向かった。




教室に入ると、全員が私に
挨拶してくれる。



前の学校では、全員に
挨拶なんて、されたことない。



私は嬉しくなって、
笑顔で挨拶し返した。



昨日、みんなに初めて会った瞬間は、
不良みたいな人ばっかりで怖いと
思ったけれど、
次の瞬間にはみんなの優しさを
知って、今はもう不安とかっていう
感情はない。



みんな不良なのは外見だけで、
本当は普通の優しい男子なんだ。









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