雪解けの水に潜む、紅



皆がドラゴンの話題に飽き始めてきた日の夕方。

ニュースキャスターは、淡々とその解明された文章を読み上げていった。




「『英雄、シルビア・モンタンストここに眠る。満十八歳、短すぎる生涯を終えた彼女の魂よ、永遠であれ。』」





画面に、大きなお墓と発掘され組み上げられた巨大なドラゴンの化石が映し出された。
大きな翼は今にも、飛び立ちそうであった。








そこでようやく、恐ろしくも美しい人間の生き様を描いた欲望の物語が、終わりを告げた。



                                  

                
             



                               END


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