雪解けの水に潜む、紅
王さまは出て行こうとした侍女数人を引きとめ、私を指差し腫れ上がったデキモノのように赤くなって叫ぶ。
「この者を地下洞で磔にしておけ!十字にしておけば見せしめにもなるだろう。」
王さまの怒り狂った表情に怯え上がった侍女たちは慌てて私を連れ地下洞へ引きずっていった。
途中で出会った冷酷な部隊の部隊長、シュリガル隊長の手によって煤だらけの地下の壁に吊るされた。
容赦ない釘が私の手と足の甲を貫き、薄れゆく微かな視界の中、怒り狂ったディモンドがシュリガルを食い千切るのを見た。