雪解けの水に潜む、紅
求めて、求める
目を覚ましたのは、夜明けの少し前だった。
DDの背中に乗せられて足の指の血はすっかり止まり、包帯も巻かれていた。
揺りかごのようなリズムに思わず首に抱きつく。
私が起きていることに気が付いていたらしく大して驚いていない。
長い舌が私の頬を舐めて、暖かさに目を閉じる。
「・・・その怪我。」
「え?」
「シルビアの弟が治してた。良い弟。」
DDの言葉に目を見張る。
ジュディが?私はあれだけ酷いこと言ったのに。