また明日…また明日…
私はまだ、イラだちが収まっていなかった。
いつもは、学校が終わると敬介にメールをする。
でも今は、そんな気持ちにはなれなかった。
家に着けば誰も居ない。
そう思ってた。
でも、今日は違った。
母がソファーに足を組んで
座っていた。
少し怒っているようにも思えた。
「 おかえり 」
「 た、ただいま 」
やっぱり、口調が怒っている。
何をしたか、心当たりが何もない。
「 サエ。あんた、サイトで知り合った男の子と付き合ってるんだって? 」
なんで。
なんで知ってるの。
私の脳裏に浮かぶ担任のあの顔。
もしかしたら…
「 青木先生がわざわざ電話で教えてくれたの。良く出来た先生ね。」
やっぱりか。
やっぱりアイツか。
どこまでおせっかいな人なのだろうか。
もう、教師なんて信用しない。
何でここまでするの?
どれだけ私と敬介を別れさせたいの…?
いい加減にして。
母に聞かされた事実に声も出ない。
そして、また母が口を開く。
「 今度連絡とったら、出て行ってもらうから。私もね、暇じゃないの。あんたの事で悩み事を増やさないで。」
冷たく言い放たれた、衝撃的な言葉。
出ていく先もない私は母に従うしかなかった。
もう…
敬介の声を聞けないんだ…
もう…
たわいない話もできないんだ…
溢れ出す涙を止める事は出来なかった。