あなたのキスで世界は変わる
キス7*雨のあとの虹は絶対じゃない
「おかえり…ってずぶ濡れじゃん!」
「先生」
先生が慌てたようにタオルを手に駆け寄る。
結局荷物を取りに行けなかった。
『ごめん、帰る…』
私は逃げたんだ。佑夜の気持ちから。
向き合えなかった。
あんなに私を大切に想ってくれてる人…
先生以外で初めてだから。
どうすればいいのかわからなかった。
途端に居心地が悪くなって、それで逃げ出した。