あなたのキスで世界は変わる
「そろそろ決着つけたいんだ」
「決着?」
「うん。けじめ、つけるから…」
握る手にチカラが入る。
波の音が少し…遠くなった。
先生の声がいつもよりかすれてて、真剣なんだってわかる。
「そしたら大事な話をしてもいいか?」
先生の言いたいこと、いまいち分からなかったけど。
「うん。待ってる」
なにを待つのか自分でもよく分からなかったけど。
先生が待っててって言ってる気がしたんだ。
だから私は待つよ。
星が輝きを増して、波も穏やかながら力強く波打つ。
そんななか、私たちは静かに口づけを交わした。
あなたが笑ってくれるなら。