あなたのキスで世界は変わる


用を済ませた私はため息を吐いて教室に戻った。さっきの子が浮いたようにジャージを着て座っている。


私も浮いた存在だと思っていたけど、
彼女もなかなか…。


知らなかったな。彼女のこと。

クラスのやつ等に興味なかったから…。


「小川?どうかした?」

「佑夜…いや、あのこ…」


隣の席に座る佑夜が彼女を見て「ああ、木村さん?」と笑った。


木村って言うのか。


「木村さんがどうしたの?」

「いや、いじめられてる現場に遭遇したから…」

「そうなんだ……って、えぇっ⁉」


< 141 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop