あなたのキスで世界は変わる
用を済ませた私はため息を吐いて教室に戻った。さっきの子が浮いたようにジャージを着て座っている。
私も浮いた存在だと思っていたけど、
彼女もなかなか…。
知らなかったな。彼女のこと。
クラスのやつ等に興味なかったから…。
「小川?どうかした?」
「佑夜…いや、あのこ…」
隣の席に座る佑夜が彼女を見て「ああ、木村さん?」と笑った。
木村って言うのか。
「木村さんがどうしたの?」
「いや、いじめられてる現場に遭遇したから…」
「そうなんだ……って、えぇっ⁉」