あなたのキスで世界は変わる


苦しい。


だけど、この息苦しさが、痛さが

私に生きてることを教えてくれるんだ。



「せんせっ…」



彼が首すじに顔をうずめる。
聞かれたらどうしよ…とも思わずに感じるままに声をだす。


それでも先生はやめようとはしないし、口を塞ごうとはしない。


…先生も、私で生きてることを感じてくれてるのかな?


先生に抱く感情は好きとかそんなんじゃない。

愛とか、そんなものでもない。


ただ、私を"私"にしてくれる唯一の人。


ただ一つ言えることは
先生を愛したくないんだ私は。


愛してしまえばもう戻れないから。


私達の関係をセフレって言えばそれで片付くかもしれない。

周りからしたらおかしいと思われるかもしれないけど、


世界で一番大切なのは、先生なの。



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