あなたのキスで世界は変わる


「まじで!?可奈子は来ないって言うかと思ってた…」


「よかったな、大樹」


「お、おうっ」


大樹と佑夜の会話を聞きながら、ちょっとだけ切ない気持ちになった。


佑夜…ごめんね…


ーーーーー…
ーーー…



「花火大会?」


「うん、みんなで行って来る」



鏡の前でメイクをしながらコーヒーを飲んでくつろぐ先生に返事をした。


みんな浴衣着てくんのかなー。

浴衣も甚平も家にしかないんだよね…



「みんなって誰?」



鏡ごしで先生と目が合う。悪いことしてないのにドキリと胸が痛んだのはなんでなんだろ。



「木村と大樹と……佑夜…」


「ふーん」



テーブルにカップを置いくとおもむろに私の後ろに立った先生。


すると彼は腕をスルリと絡ませるようにして私カラダ抱き寄せる。


先生…?



「心配だな…東城がいるのは」


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