あなたのキスで世界は変わる
ベッドに座る先生はとても悲しそうで。
でも本当に居たことが素直に嬉しかった。
…暗い部屋で明かりもつけづになにしてるの。
先生に近づいて何も言わずにただ抱きしめる。
以前音楽室で抱きしめたように、強く。
…先生…
「小川…」
「私ね、言いたいことがあるの。私、先生が…ーー」
「仁美、妊娠したって」
え?
私の肩を掴むと、ゆっくり距離をつくる。まるで私の温もりを拒絶するように。
身体中のチカラが抜けた。
「俺、どうしたらいい?」
.