あなたのキスで世界は変わる
キス1*私と先生の関係
至近距離で彼の荒い息づかいが聞こえる。
必死になって私の唇に噛みついて、
私もそれに応えるように彼にしがみついた。
「はっ…ん…」
唇が離れ、熱っぽい瞳が私を捕らえる。
どんなに泣いても、笑っても満たされなかった心に優しさが染みて痛い。
でも、本当の優しさじゃないことを私は知っているから。
それは偽物だから。
惑わされないように。
信じちゃわないように。
クッとこらえて瞳を閉じた。
「こっち見ろよ…っ」
「…やだね…」
かすれたハスキーな声が、暗闇の視界に飛び込んで来た。
絶対に見てやんないし。