あなたのキスで世界は変わる
キス13*抱き締められる腕
長い夏休みも後半に突入した。
正直、ちょっとだけ期待していた私がいた。
先生から突然連絡が来て…
「やっぱりお前と一緒にいたい」
そう言ってくれるんじゃないかって。
でも、そんな淡い期待、持った私が馬鹿だった。
ただ時間がムダに流れる日々。
毎日適当に夜遊びをしては由紀子さんが苦笑いで私を迎え入れる。
家族の溝は埋まらない。
心に空いた穴も塞がらない。
ただ、息をしているだけの人形みたい。