あなたのキスで世界は変わる
そう言ってした二度目のハグはさっきよりも熱があった。
「…家くる?」
少し照れながら、頬を赤らめながら、言った大樹のおでこにデコピンする。
「いでっ」
「ばーか、童貞のくせに」
笑って見せると、大樹も大樹らしく笑って「うっせーよ…」とまた笑った。
あんたらしくない事ばかり言い過ぎ。
私を誘うなんて、百万年早いのよ。
「あんたは木村だけ見てればいいのよ」
「なっ…!」
「この私に隠し事できると思ってんの?」